揉み返しと好転反応

揉み返しとは

施術後に痛みがでる状態で、原因は筋肉量に対してそれを上回る強い施術を続けることにあります。筋肉は筋繊維の伸縮で動きますが、同時に筋繊維がちぎれたりくっついたりを繰り返します。筋肉に大きな負荷が加わるとたくさんの筋繊維がちぎれて炎症が起きますが、これが筋肉痛です。

揉み返しは人の手で筋肉に過負荷を与え続けた結果、炎症が起きた状態で筋肉痛と症状は似ています。炎症は固定して冷やすしかありませんので湿布して安静が良いです。

揉み返しの原因は

施術者側に原因があることが多いのですが、もともと揉み返しが出やすい体質の人もいて、気圧の影響を受けやすい人や筋肉量が少なく体脂肪率が高い人などです。筋肉がしっかりしている男性でも揉み返しが出ることはありますが、筋力を上回る強い施術であったか、施術のポイントがずれて筋肉バランスが崩れたかです。

強い施術が好きな人は体も強い刺激に対応するように身構えています。例えば格闘技をやる人で当たると分かっているときは防御していればダメージは少ないです。さあ、来い!といった感じですね。

しかし施術中にずっと身構えているわけにもいきませんから、継続的に強い施術をすれば筋肉がダメージを負ってしまい、揉み返しが起きます。

逆に身構えてなくて不意に当たるとそれほど強い当たりでなくてもダメージは大きいです。問題は施術の強弱ではなく、筋肉バランスの崩れがどうなっているかです。ある筋肉が強く縮んだままになっているとそれを支えている筋肉は強く伸ばされます。

筋肉はそれぞれ覆うように前後、上下、左右でバランスをとっています。そのバランスが崩れたときに姿勢の悪さや痛みにつながります。その原因が深層筋であったり、全体のバランスを伴う複雑なケースであれば複数回の施術が必要です。

施術の強さは気持ちがいいと感じる強さで、ぎりぎり痛気持ちいまでが一番筋肉が緩みます。ストレッチも同じで痛いまでのストレッチは筋繊維にダメージを負っているので気持ちいいところで止めるのが筋肉が緩みます。

好転反応とは

好転反応は複数回の施術が必要なケースでおきます。

歪みはそれ自体に役割があります。例えば骨盤が右に旋回したときに脊柱は左に旋回してタオルを絞るようにねじれてバランスを取るのですが、ねじれることによって力を逃がしています。派手に歪んでいてもあまり痛くないのは歪みは歪みでバランスを取って力を逃がしているからなんですね。微妙な歪みでも一方向に偏っている場合は力の逃げる場所がないので痛みを発することが多いです。

好転反応は筋肉バランスの調整をして歪みを取ったときに今までと違う筋肉を使うことからだるくなったり、脳が矯正されたバランスを認識できないとおきます。

肩こりや腰痛の施術で次の日にだるくなったりするのは今までの筋肉の使い方と施術後では違うので全身の筋肉を使ってだるさとして現れます。O脚矯正後にふらついてまっすぐに立てないとか、猫背矯正後にあまりに反りすぎている感じがして違和感があるというのは好転反応です。

施術の効果を維持するのはその人の筋力ですが、筋力が足らないとまた歪んだ状態に戻ろうとするので正しい形を作るのに回数が必要となります。

揉み返しと好転反応の違い

揉み返しと好転反応の違いは炎症が起きているかどうかです。部分的に強い痛みとともに腫れている、熱を持っている場合は揉み返し、全体にだるくなったり軽い頭痛、全体的な違和感は好転反応です。炎症が起きている場合は3日以上続きます。好転反応は翌日か長くても3日以内に収まります。

施術者側も最初に触ったときに固いとそれ相応の力が必要だと判断して強めの施術になってしまいます。または強くやってほしいと要望されたときに強い施術は意味がないということを説明できずにやってしまうことがあります。これには施術者の経験と知識がないと難しいです。

しかし、どうしても揉み返しが出てしまう体質の人はいます。そしてそういった方は経験上、回数を多く必要とすることが多いです。施術がよく効く人は筋力があって柔軟性がある人です。血管は筋肉の中しかなく、筋肉量が多いと血流が多いです。

筋肉量が少ない人は筋肉そのものに幅がないので一回の施術では限度があります。施術者側も少ない回数で終わらせたいのですが、個人差がどうしてもあります。過去に激しい揉み返しをされた方はそう伝えていただけると助かります。

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