産後の骨盤矯正はいつから?
産後1~2か月がおすすめです。
産褥期(さんじょくき)と言われる身体が妊娠前の状態に戻るのに一般的に1~1カ月半ほどかかり、その間は安静にしていなければなりません。しかし個人差があり、筋力がある人は骨盤が早く戻る傾向にあります。
帝王切開の場合は医師と相談し傷が完全に落ちついてからにしましょう。
当院では早い人で産後1週間の方が見えましたが、恥骨付近が痛みが激しく何とかしてほしいとのことでした。産前にも通っていた方でこちらも状態をある程度把握していたのでご要望通りの施術ができました。
骨盤は左右の腸骨と真ん中の仙骨からなりますが骨同士のはまりはさほど強くありません。臀筋や腸腰筋、腹筋など厚みのある大きな筋肉が何層にも覆って支えています。
筋肉は伸びると筋力が低下するので妊娠中にお腹が大きくなると腹筋で骨盤を支えきれなくなり、背中に負担がかかって「ギックリ背」を起こすことがあります。
もともと筋力のある人は腹筋が伸びて筋力低下しても支えることができますが、筋力が足らなくて柔軟性が低い人にギックリを起こす傾向があります。先ほどの産後1週間で見えた方はスポーツが好きで筋力があって柔軟性もあったので対応できました。
やはり産後1~2カ月が筋力が戻る最中に施術をすると相乗効果があるのでおすすめです。
産後10年の骨盤矯正
では、仮に産後10年たってしまったら骨盤矯正の意味がないのかというとそんなことはありません。
産後すぐに比べて回数がかかる傾向にありますが、ちゃんと骨盤矯正できます。
骨盤は筋肉で支えられているので筋力がしっかりしている人であれば産後すぐの人より回数が少なく済むこともあります。
骨盤ベルトやガードル・ボディシェイパー・補正下着
骨盤ベルトは産後すぐに使用して大丈夫です。最大3カ月を目安にやめましょう。
筋肉の代わりをするのでずっと使い続けていると骨盤を支える本来の筋肉が戻らず落ちて、体型が戻らず尿漏れの原因になります。脱着が面倒、装着感に違和感があるなどで骨盤ベルトをすぐにやめてしまったという話をよく聞きますが、あくまでサポートなのでしなくても問題ありません。
ガードルやボディシェイパー、補正下着はお勧めしません。
というのも骨盤全体を固定する力が強く、本来必要な筋肉が戻らず骨盤ベルト以上に尿漏れの原因になります。そしてガードルやボディシェイパーで姿勢や骨盤が矯正されるわけではありません。
骨盤や姿勢の維持は筋力です。ガードルや補正下着で筋力がつくわけではないので産前産後にかかわらずあまり意味がないのでお勧めしません。
通常の骨盤矯正と産後の骨盤矯正の違い
骨盤矯正は骨盤を支える筋肉のバランス調整です。通常の骨盤矯正との違いは、腹筋が伸びて筋力低下しているので全体のバランスが取りにくく施術回数がどうしても多くかかります。
筋力低下すると脂肪がつきやすくなるので腹筋以外の筋力も落ちていることがほとんどです。
矯正の効果は筋力があって柔らかい人ほど矯正が定着するので回数が少なく済みます。女性の場合、柔らかい人が多いので一回の矯正はかかりやすいのですが、筋力が足らなくて戻ってしまいます。男性の場合、筋力があるので定着しやすく戻りにくいのですが、柔軟性が足らないので一回の矯正に限界があります。
アスリートのような筋力があって柔らかい人は、極端に言うと一回一発で終わります。
一人目の出産よりも二人目、三人目のほうが辛いとよく聞きます。骨盤がゆがんだままというのもありますが、一人目の時にしっかりと腹筋が戻りきらず矯正をかけても定着しなかった可能性があります。
筋トレと骨盤矯正は相乗効果が高いのでおすすめです。
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